15話 ナナプラザで間違えた話
はじめて行くのに予習は欠かせない。2015年からバンコクに行くようになったが、ナナプラザへは毎日通っていた。
正直、その手の遊びは馴染みを探しているときの方が楽しい。馴染みができてしまうと逆に遊べなくなるからだ。
教科書として、タイガー研究記をエクセルで見やすく作り直してスマホにスクリーンショットを保存した。
レインボー2の18番が真木よう子に似ているとか、75番が板野友美?作りながら「これは行かなくては」と力が入った。
最初の頃は、下戸なこともあり地蔵になっていたが、しだいに店員と話すようになった。
仲良くなるコツは、一杯ごちそうすれば良かった。それからはすごく楽しくなった。
タイガーボードと呼ばれる、入り口付近のホワイトボードで出勤やバーファインの有無を確認できることも教えてもらった。タイガーとは、タイガールの略である。
当時はレインボー3の77番のちにレインボー4の33番になって、今はわからないが、ノイナさんがナンバーワンらしい。
何度か通って、「33番いる?」などとレインボー4で聞くのが楽しかった。店員にテキーラをごちそうすると、ヒマワリの種を歯で割って中身をくれる。コーラと水しか飲めないのに、ツマミにしろと。
常に33番は休みか、ショートのバーファインで不在だった。
が、ある日いつものように「33番は?」とひまわりの種を歯で割る店員に聞くと、どこかへ消えてしまい、まさかと思ったら連れてきやがった。
いきなり朝倉未来を連れてくるようなものだ。彼女も路上の伝説を持つオンナで、19:00~2:00の間に10人以上相手をするらしい。
ベンツを2台所有しているとか、バーファインの順番待ちが店内に3人(実際見た!)いるとか、マス大山か?
しかし、3人待ってる状況って?常に30分で店に帰ってくるようだし、
「この人の後か。」
とか自分にはムリだな。そもそもシャワーとかどうしているのか気になるし、考えてみてほしい。
毎日のように10人くらい、ほぼ間がなくこなしていく。ステージに上がる暇がない。全部を理解した常連がたくさんいる現実。
想像してほしい。そのレジェンドを突然目の前に連れてこられる気持ちを!
1000バーツ払って帰ってもらいました。
レインボー3の予習をすると、6番と22番の評判が良い。
それを頼りにレインボー3で「6番いる?」と聞くと、「あの子だよ」
居るには居たが、ロリっぽい可愛い子でちょっと違ったし、接客中だった。
「じゃあ、22番(うろ覚え)は?」また連れてきやがった。遠くから見たかったのに。
が、仕入れた情報とは違うため、いつから働いているか聞くと、「2週間」みたいな返事。
人違いだった。
が、しこたま可愛い。ここで悪い癖が出る。
「お腹空いた?」
あまりに可愛いと、いい人に思われたくて初回は食事で解散する作戦だ!
バンコク支部長の誕生である。
何かをこじらせると、こうなってしまうから気を付けてください。